viBirth Artist Interview♯019『JIMANG』

|
千年後の匂いを嗅ぎながら今を生きる男を自称し、類まれなる個性を漂わせながら音楽活動を続けるアーティストJIMANG。今回ROCKサウンドを前面に押し出した4thアルバム『Eros』を発売するにあたり、彼のこれまでの活動やその音楽性、ニューアルバムのコンセプトなどをうかがった。
-どのようなきっかけで音楽を始めましたか?
長崎にいた頃、友達に「ボーカルとしてLIVEに出て」と誘われたのがきっかけです。実はそれまで僕は、漫画家志望でした。LIVEをやってみると漫画と違い“これは早い!”と思いましたね。リハーサルをしてすぐ本番みたいな感じですから。しかもLIVEだとお客さんの反応がすぐに分かるので、これは向いているなと。ただそのときは、全然プロになろうとか思っていなくて、“音楽は良いな”というくらいな感じだったんですよ。そして、漫画家ではなく音楽で行こうと思ったのは、初LIVEをした3年後くらいです。ただ当時、20年くらい前ですが、長崎と東京の距離がかなりありますし、“プロになるぞ!”と決めた瞬間にバンドの中で何かが変わるんですね。楽しさとかというよりは、真面目になるので考え方が重くなるんですよ。そこでだんだんメンバーが脱落していき、僕だけが残りました。
98年くらいにネット系の仕事している知人が、ネットラジオをやりたいとなってIIL(INTERNET INDIES LABEL)が立ち上がり、そこでパーソナリティを始めました。そのときは本当に忙しかった。新曲プレビューコーナーや自作のショート・ストーリーを披露するコーナーがあったり、ゲストさんが来たりと、ラジオをやるだけで一週間が終わっていた。なので、4年くらい音楽活動はできていませんでしたが、プレビューコーナー用に毎週1曲作っていたので、今でも曲のストックがかなりあります。 ※Sound Horizon:サウンド・クリエイターRevoを中心とする音楽ユニット。 -どのようなROCKバンドに影響を受け、どのように制作しますか? 僕はエアロスミスがずっと好きだったんですよ。あとはKUWATA BAND。サザンじゃなくてね。なんか好きだったんです。エアロスミスなんかは楽曲制作の際、今でも影響を受けていると思います。ROCKをやる時は、キャッチーじゃないといけない。そして作曲はギター一本。パソコンでループを音鳴らしながら、LIVEみたいな感じでガンガン弾いて曲を作っています。 -12月23日発売のアルバム『Eros』はどのような作品ですか? 今回の楽曲はすべて僕が作詞作曲を担当していますが、プロデュースとアレンジは他の人にお願いしました。内容的には当然ROCKですが、洋楽を意識しています。僕のプリプロで作った曲をアレンジャーさんに渡すと、“おっ、喧嘩売っているのか(笑)”というようなガッツリとしたカッコイイ楽曲になってかえってきて、かなり楽しかったです。 -特に思い入れの強いアルバム収録曲はありますか? 「永遠のYesterday」ですね。『Eros』というアルバムがずっと聴いてもらえる理由になるような、核になる曲になると思います。アルバムを聴く1周目、2周目はあまり残らなかったりする楽曲だと思うんですが、聴き始めて、ちょっとハマッて、ちょっと忘れてとなって、もう一回iPodかなんかでランダムで聴いたときに“エッ、この曲良くない!?”みたいな。そこから『Eros』に戻るような。3連のバラードの曲なんですけれど、いろんなジャンルを超えたところで聴いてもらえるのかな。 -アルバム収録曲の「桜POP」はオンラインRPG「メイプルストーリー」テーマソングですが、なにか特別なことを意識しましたか? 少し他の楽曲と毛色が違うので、入れないほうが良いかと思っていました。可愛い感じの曲ですし“これは歌い切れない…”時期尚早みたいな。そうしたら、「メイプルストーリー」のテーマソングに決まったので、頑張ってやり切りました。レコード会社の担当さんが凄く気に入ってくれて、推してくれたのだと思います。ただゲームのテーマソングなので、歌詞を少し変えて男っぽさを弱くしました。 -音楽活動をする上でviBirthはどのようなサービスと感じていますか? そこにお金が発生するというのが、凄く良いサービスと思います。お客さんにお金を払って買ってもらうというのは、すでにプロということですよね。そこでミュージシャンとしての意識が高まると思いますから。なおかつランキングが出るのは凄くありがたいですよ。公の中で自分達の音楽が評価される。しかもお金を払った人に評価される。買ってもらえると背筋が伸びる思いがすると思いますし、そこがプロとアマの違いです。人の評価があるということで、大きく違ってきますし、そこでつぶれる人もいる。viBirthは良いサイトですよね。20年前くらいからあればよかったのに(笑)。
1月終わりから東京、名古屋、大阪はのLIVEツアーがあります。そして、LIVEでは楽曲以上のことをするのが重要だと思っています。例えばプリンスってアルバムを聴いても良くわかんなかったりしますが、LIVEを観るとそのあとにお客さんはみんなアルバムを買うんですよ。それくらいLIVEが素晴らしいんです。僕もLIVEでの楽曲アレンジをポップに分かりやすくして、素晴らしいLIVEをするつもりです。パフォーマンスやMCも含めLIVEをすることで、アルバムとJIMANGの人となりがつながりますし、LIVEは毎回これで終わりだなというくらい本気でやっています。自分自身が、燃え尽きるような自分の最高のステージを見たいんです。あと、次のアルバムも作りつつありますので、そちらも乞うご期待! -viBirthのアーティストやファンの方々へのメッセージをいただけますでしょうか。 誰でも自分に生まれたという現実は変わらないと思うんですよね。自分を好きになれる、さらには自分であることが人生の最大の基本であり、頂点だと思うんですよ。そして、そういう自分の個性というものや人に言えない欲望を認めて、誰かに伝える武器として昇華することが、人生の幸せの一つの頂上だと思います。でも時として、その個性は自分の嫌な部分を含むのかもしれない。けれどそれも事実なので、それをブラッシュアップしていくことから始まるんじゃないのかな。この『Eros』というアルバムには、そういうメッセージを含んでいるので、じっくり聴いていろいろ開放してください。
取材・文/萬 健一郎
【LIVE SCHEDULE】 ■2010年1月31日(sun)@SHIBUYA BOXX(東京)
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
