viBirth Artist Interview♯017『Marie』

シンガーソングライターと呼ばれる存在―。公民権運動やベトナム戦争といった社会不安を経た1970年代、人々の意識が「集団から個」「外面から内面」へと大きくシフトしたこの時代に、ボブ・ディランやジェイムス・テイラー、ローラ・ニーロといった気鋭のアーティスト、或いは元々大衆音楽作家として活躍していたキャロル・キングなど、己(個)の内に潜む声に耳を傾けて紡いだ歌世界は瞬く間に注目を集め始めた。あれから約40年。質こそ違えども、相変わらずの社会不安に人々は悩まされている。しかし、疲弊する時代の対角には、いつも幾多のシンガーソングライターの存在そしてメッセージが、人々の心に優しい希望を与え続けている。一方で、近年はデジタル環境が整備され、お手軽に個のメッセージを発信しやすい風潮、また個の志向性あるいはチャネルが細分化されている事実も否定できない。その為、せっかくの良質な音楽、強烈なカリスマ性を持ったシンガーソングライターでも容易に見つけることが困難な局面を迎えている。既存の音楽市場・流通システムの減退が進む中、類稀な才能を持つシンガーソングライター自身も制作工程から新規市場の開拓・獲得を迫られているが、旧態依然・不確かな“成功の幻想”に、未だ翻弄されている凡例も数多く存在する。
「一瞬にして空間を作り上げる佇まい」「空間の細部まで行き渡る極彩色の旋律と歌声」。そんな言葉が一連の作品に相応しい、今回取材を敢行したシンガーソングライター=Marieだが、こういった美しい形容詞とは別に、上に記した閉塞感に苛まされる既存の工程~市場に頼ることなく、「自己完結」「革新的な市場開拓」に腐心し、実行・実現している新しいタイプのアーティスト性を特筆することができる。
シンガーソングライターの歴史は、とかくその作り上げる「世界観」に注目されることが多いが、あらゆる人の手を経てリリースされるため、信用性の有無問わず真意を取り違えるケースも稀ではなかった。2003年のデビュー以来、10枚のアルバム(半年に1枚のペース!)をはじめ数多くのシングルや企画盤をリリースしてきた彼女だが、楽器、プログラミング、レコーディング、ミキシングを一人で行い、ジャケット、販売に至るまで全てに自身の力を注ぐ強靭且つ多彩なバイタリティを兼ね備えている。
また、ライブ活動は年間多い時で150本、国内ライブハウス~大規模ホールといった特定のファンに向けた公演をはじめ、不特定多数のリスナーに向けて全国のショッピングモール、野外イベントスペースなどフィールドを自在に行き来している。加えて、時として弾き語りやバンド、弦楽隊を従え、同じ曲でもあらゆる角度から有機的に自身の作品を捉える余裕も見せている。そして外に目を向ければ、アジア~ヨーロッパと、多言語による楽曲を携えて定期的に公演を敢行、また現地(知らない土地)でライブスペースや備え付けの楽器を見つければ、自身の音源を渡し、現地語を使い分けながら飛び込みでパフォーマンスを行うこともあるのだとか。ひとたび彼女の音楽に触れた人は、その音楽に魅せられ、着実にファンを拡げている。ここにも底知れぬバイタリティを感じてならない。彼女の姿勢・在り方そのものは、一貫して本サービス「viBirth」の特徴として挙げている「セルフ・プロデュース、セルフ・マネージメント」を見事なほど体現、リンクしている。
この「自己完結」「革新的な市場開拓」を体現する彼女自身、当然確固たる意志のもと日々の活動に邁進しているわけなのだが、サイドストーリーとして彼女がこれまで影響を受けた音楽(作品やライブなど)の話もしてみると、マイケル・ジャクソン(取材現場に来る直前、映画『THIS IS IT』を観てきたのだとか。ちなみに彼女が最初に購入したCDはJACKSON 5の『THIRD ALBUM』、収録曲「アイル・ビー・ゼア」に魅せられたという)の名前が上がる一方、TOTOやジャーニー、リー・リトナー、ラリー・カールトン、ビル・ラバウンティ、ジェイ・グレイドンといったAOR~フュージョンの重鎮(プロデューサーやセッションマン)の名前が羅列していた。象徴する時代感を多角的に捉え、且つ「セルフ・プロデュース、セルフ・マネージメント」を今なお貫く優れたアーティスト達と、その作品の本質を見抜き、これまで体現してきた彼女の姿勢が微かにダブって見えた。
この1年も約80本というライブステージをこなし、残すところあと1カ月で、年末恒例となったピアノ弾き語りスタイルで行われるホール・コンサートを含む10本のステージが入っている。さらに次のアルバム制作への準備と止まることを知らない彼女の活動を、引き続きviBirthは注目・応援していきたい。
| ★2009/12/18(金)きゅりあん 小ホール Marie Concert 2009 聴くたびに、心奪われる。観るほどに、くぎづけになる。 会場:大井町駅前きゅりあん:東京都品川区東大井5-18-1 時間:Open/18:30 Start/19:00 料金:前売り3500円 / 当日4000円 ※全席指定 『Marie Online Shop』『ライブ会場』限定販売。好評発売中! Marie Online Shop: http://marie.shop-pro.jp/ |
| viBirth Shop Widget | Artist :Marie |
| 「私の名盤」 | Recommend Album (紹介アルバムは 上記 viBirth Shop Widgetからも購入出来ます。) |
| ■Marieがセレクトした「私の名盤」 | |
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◆Comment 名盤3枚挙げてコメントする、というコーナーですが・・・ 映画『THIS IS IT』を観た興奮も手伝って、3枚ともマイケルのアルバムにしてしまいそうな勢いでした。私はたまにライブで『Thriller』や『BAD』の中からカバーしているため、どれを選ぼうかとても悩みました。が、やはりここはブラックミュージックの香り高い『Off the Wall』を。 「スリラー以降のマイケルしか知らないなぁ」という方にオススメします。「ジャクソン5の頃から知ってるぜ」という方も、ウルウルしながら再度聴いてみようではありませんか。改めてMichael Jacksonと彼を取り巻く才能たちに惚れてしまう事間違いなし!! |
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◆Comment ツアーの移動中にヘビロテ率の高い一枚。この他にもジェイ・グレイドンプロデュース関連の作品は聴きますが、このクオリティの高さと心地良さ!!これぞAOR!!という感じがします。・・・と、知ったかぶりをしていますがAOR歴は浅い私。まだまだ聴き足りないです。 ジェイ・グレイドンはもちろんギタリストとしても一流なのですが、プロデューサーとして大大大尊敬。また、このアルバムがきっかけで、ビル・チャンプリン(つい最近Chicagoを脱退しましたね・・・)も好きになりました。 |
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◆Comment リアルタイムで聴かれていた世代の方には「なぜ今これ推し?」なのかもしれませんが、私にとっては新鮮な一枚。 今回、リトナー、カールトン、ビセンテ・アミーゴ、ニールショーンから選ぼうと思いましたが、やはりヘビロテ率の高いリトナーに!! そして実はこれ、ジェイ・グレイドンもギターで参加しているのです。(つい最近知った事実でビックリ!!) このアルバムはアレンジのテクニックと面白さ+メロの美しさで、何度聴いても飽きません。それにリトナーの音と音の間というか、空気の掴み方が好き。あと、ベースのエイブラハム・ラボリエルもたまらない!! 脱線しちゃいますが、その息子のドラマー、エイブラハム・ラボリエル・ジュニアもたまりません!!(注意:このアルバムでは叩いていません) ああ!長くなるので、この辺で~。 |
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